ミッション私たちの使命
一人ひとりの幸せをさがす。
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「東日本大震災後の、よりよい社会をつくる」を掲げてから、10年目を迎えて。
東日本大震災直後の2011年4月に、避難所の中で活動が生まれてからこれまで。
震災で浮き彫りになった子どもの貧困、不登校などの問題に対して、自治体と協働して子どもたちの育ちを支援する事業をつくってきました。この事業は、今では宮城県の半分以上の地域に広がっています。
震災後に仮設住宅などで子どもの居場所づくりをしていた時期には、家庭の問題が見えても手が出せませんでした。しかし今では、家庭も含めて支援体制できる体制・ネットワークができつつあります。
平時から生活に困っている人を支える取り組みが、震災などの有事に生きると言ってきました。東日本大震災以来の有事となった新型コロナウイルスの感染拡大に際しては、迅速かつ広く、生活に困窮する家庭を支える取り組みを実行しています。
2010年3月、私は勤めていた会社を辞めて仙台にやってきました。そのちょうど1年後に起きた震災。「被災地に居合わせたのは、運命。多くのものが失われたからこそ、よりよい社会をつくりたい」。もちろんすべてができたわけではありませんが、創設当時の思いは、ある程度実現されたと言っていいのかもしれません。
今年度から私たちが運営を開始した荒井児童館。その場所には、私たちの活動の原点となった仮設住宅が建っていました。震災10年目の節目に原点の場所にできた新しい児童館の運営が始まったのは、私たちのフェーズが変わったことを表す象徴的な出来事のように感じます。
次の10年に向かうべきはどこか。
もう一つのフェーズチェンジの象徴は、新型コロナウイルスの感染拡大です。
この先の未来を見通すことは困難ですが、after/withコロナの世界は、AIや通信規格などのイノベーションも相まって、これまでの世界とは大きく形を変えていくことは間違いないでしょう。平均寿命が長くなる一方で、体が動くうちは働き続けなければならない社会の到来も近づいています。
生活様式や働き方、あるいは価値観が大きく変わっていく中、今日まで出会ってきたような生きづらさを抱えた子どもたちは、どのように生きていけばよいのか。経済的な困窮、虐待、精神疾患、不登校や中退による孤立。今を生きることだけでも精いっぱいな子どもたちは、これまでになく変化が大きく、これまでになく長時間労働ならぬ長期間労働が宿命づけられた時代に、どう生きれば幸せな人生を全うできるのか。
社会が大きく変化する今だからこそ、それを機会ととらえ、これからの生き方や幸せのカタチを子どもや若者たちとともに考えていきたい。きっとそれは、これまでの社会に彼ら彼女らを適応させるのではなく、その人なりの答えを探すようなことだと思います。
個人的なことになりますが、私が独立して仙台に来ていたのも、震災後にアスイクを立ち上げたのも、その根本にあったのは、自分が本当にやりたいことは何なのか、自分が生かせる仕事は何なのか、という10代後半からつづく悩みでした。ユングが人生の正午といった40歳の折り返し地点を迎えた今も、その不安は消えず、時折疼きだす古傷のように、自分の体に居座りつづけています。
自分なりの生き方の答えを見つけていかなければならないという点では、私も今を生きる子どもたちも、同じラインに立っています。
だからこそ、そこから、次の出発をしたい。
仕事は、自分の課題と社会の課題が重なるところに現れると思うので。
2020年 6月
特定非営利活動法人アスイク
代表理事 大橋雄介
ビジョン私たちが目指す社会
困っている子どもや親の味方が、たくさんいる社会。
ウェイ私たちの行動原則
子どもたちの可能性を引きだす。
~ 自己決定とエンパワーメント ~
子どもたちが自分自身で人生の決断や意味づけができるよう支えます。
社会の可能性を引きだす。
~ ネットワーキングとマネジメント ~
子どもたちに影響を与える人を増やし、そのチカラを引きだします。
自分たちの可能性を引きだす。
~ 創造と成長 ~
新しい取り組みを生み出しながら、自分たちも成長をつづけます。
コンピテンシースタッフに求められる行動
協 働
組織の中・外の人たちとネットワークを広げ、良好な協力関係を築く。
学 習
専門性を高めるため、苦手なことを克服するために、積極的に学びつづける。
建 設 的
批判や愚痴ではなく、よい状況を作るために建設的に行動する。
リスク管理
ルールの遵守、利用者の安全管理、個人情報の保護などを徹底する。
創 造
常に現状よりも良い方法を考えつづける。
貢 献
チームや組織力の向上、気持ちの良い職場づくりのためにできることを行動する。
独 創
他の人や組織でもできることではなく、私たちならではの工夫や価値にこだわる。
バリュー私たちが現場で大事にする価値観
受 容
自分自身も相手のことも、あるがままに受けとめる。
共に考える
一緒に考えることそのものに、意味がある。
挑 戦
必要だと感じたことは、一歩踏みだして行動してみる。
楽 し む
相手に楽しんでもらうために、自分たちが楽しいと感じることを大事にする。
組織概要
団体名
NPO法人アスイク
- ●設立
- 2011年 9月 28日(任意団体設立:2011年 3月 28日)
- ●所在地
- 〒983-0868 宮城県仙台市宮城野区鉄砲町中3-14 テラス仙台駅東口2階
- ●連絡先
- tel:022-781-5576 fax:022-781-5591
- ●従業員数
- 125名(常勤 45名、非常勤 80名)、他ボランティア約 400名 ※2021年6月現在
役員
代表理事 大橋 雄介
社会福祉法人明日育福祉会 理事長
NPO 法人せんだい・みやぎ NPO センター 理事
公益財団法人子どもの貧困対策センターあすのば アドバイザー
一般社団法人全国子どもの貧困教育支援団体協議会 理事
宮城県子ども・子育て会議委員
1980年生まれ。筑波大学卒業。リクルートのグループ企業で組織開発・人材開発のコンサルティングに携わった後、独立。2011年の震災直後にアスイクを立ち上げる。著書に「3・11被災地子ども白書」等。仙台市協働まちづくり推進委員会副委員長などを歴任。日本青年会議所「人間力大賞」会頭特別賞受賞。
常務理事 鈴木 綾
福島県出身。元 NPO 法人ビーンズふくしま副理事長。大学卒業後、高校教師に。その後、不登校児童の支援をするために高校教師を退職し、NPO 法人ビーンズふくしまの立ち上げに参画。16 年間にわたって同法人の成長を牽引する。
理事 山本 未生
一般社団法人WIT共同設立者&代表理事(http://worldintohoku.org/)。『非営利組織のガバナンス』訳者。大学時代、マレーシアの非営利団体での経験を通じて、戦略・ネットワーク・資金の不足が、非営利組織のミッション達成を妨げていることを実感。大学卒業後、民間企業で営業・マーケティングに携わりつつ、SVP東京にて社会起業家を資金・経営面で支援。住友化学株式会社、McKinsey & Companyを経て、2011年、東日本大震災を機にWiA(現WIT)を共同設立、2013年より同代表理事。英語・日本語双方での講演多数。2005年東京大学教養学部総合社会科学科国際関係論課程卒業。2013年MITスローン・スクール・オブ・マネジメントでMBAを取得。ボストン在住。
理事 林屋 陽一郎
あやめ法律事務所、弁護士。東北大学法科大学院在学中に、ボランティアとしてアスイクに参画。仮設住宅での学習サポート活動の立ち上げに貢献する。後に弁護士試験に合格。
あやめ法律事務所 http://www.ayame-law.jp/
理事 藤島敬太郎
個人と組織の無限の可能性に期待し続ける「個と組織を生かす」を理念に、企業の組織人材マネジメント課題の解決を支援する株式会社リクルートマネジメントソリューションズに入社。企業の組織変革支援やリーダーシップ開発やブランド戦略の策定・推進支援など多岐に渡るテーマで大手企業のコンサルティング推進。新規事業開発やプロダクト開発のマネジャーを担当した後、研究開発・事業開発・コンサルティング機能の統括責任者(執行役員)を務め、事業のプロダクト・イノベーションをリード。その後、代表取締役社長として、事業統合による組織融合やコロナ禍でのリスクマネジメントと事業変革を推進した後、退任。
AIと人の力で、「基礎学力」習得にかかる時間を短くし、「社会でいきる力」を養う時間を増やすことを目指すatama plus社に参画。
監事 河合将生
NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime 代表
2011年7月、office musubime (オフィス ムスビメ)を設立。伴走支援を専門としながらNPO等の組織基盤強化、組織診断・評価、ファンドレイジング支援、プロジェクト運営・協働コーディネート・ファシリテート等に取り組む。
チャリティマラソンである大阪マラソンのチャリティ事務局担当などプログラムへの参画や、コミュニティ財団や第三者評価、フリースクールや子ども支援・子育て支援、まちづくり、国際協力など、複数のNPOに役員やアドバイザーとして関わる。
日本ファンドレイジング協会関西チャプター共同代表/認定講師、日本評価学会認定「評価士」。大学の非常勤講師として「NPO・NGO論」「ボランティア論」「国際教育援助論・平和構築論」などの担当も。
アドバイザー
- 虻川 大樹
- 宮城県立こども病院 副院長
- 阿部 裕二
- 東北福祉大学 総合福祉学部福祉行政学科 教授
- 岩城 利充
- 公立黒川病院 小児科科長、NPO 法人子どもの村東北 常務理事
- 小河 光治
- 公益財団法人子どもの貧困対策センター あすのば 代表理事
- 加藤 徹生
- 一般社団法人 World in Asia 代表理事
- 後藤 武俊
- 東北大学大学院教育学研究科 准教授
- 後藤 千鶴子
- 仙台市将監西児童館 館長
- 後藤 美香
- 株式会社アライブ・ワン 代表取締役
- 佐藤 扶由夫
- A WAY HOME 代表、システムコーチ
- 島崎 湖
- パーソナル・コーチ、システムコーチ
- 髙橋 由佳
- 認定 NPO 法人 Switch 理事長。精神保健福祉士、 宮城県教育委員会スクールソーシャルワーカー
- 千木良 あき子
- 千木良デンタルクリニック副院長
- 千葉 晴洋
- 元公益財団法人仙台ひと・まち交流財団 副理事長兼事務局長
- 出村 和子
- 社会福祉法人仙台いのちの電話 理事
- 花島 伸行
- 弁護士法人青葉法律事務所 弁護士
- 福島 真司
- 大正大学 地域創生学部 教授
- 松井 佑介
- 公益社団法人仙台青年会議所 理事長(第66代)、カガワ印刷株式会社 代表取締役
- 森 健次
- アネスティ法律事務所 弁護士
沿革
2011年
- 3月28日
- 東日本大震災直後に、任意団体として発足
- 4月3日
- 4人のボランティアとともに、避難所での学習サポートを開始
- 5月
- 内閣府地域社会雇用創造事業(NPO法人ETIC. ソーシャルベンチャースタートアップマーケト3期生)に採択
- 7月
- 仙台市内の仮設住宅での学習サポートを開始
- 9月28日
- NPO法人として法人登記完了
- 11月
- 仙台市宮城野区に学習支援センター「19 Tsutsujigaoka」を開設 山形大学と提携開始
- 12月
- 明石書店より「3・11被災地子ども白書」を刊行
2012年
- 1月
- 東京にてシンポジウム開催
- 3月
- 宮城県新しい公共支援事業に採択
- 9月
- キッズデザイン賞を2部門同時受賞
2013年
- 3月
- みやぎ生活協同組合と協働事業の覚書締結
厚生労働大臣より、東日本大震災の被災者支援活動の功績に対する感謝状授与
- 6月
- みやぎ生活協同組合、パーソナルサポートセンターと3社共同体を結成し、太白区にて仙台市との協働事業を開始
- 11月
- 第10回日本パートナーシップ大賞で株式会社すららネット、みやぎ生協との協働事業が優秀賞を受賞
2014年
- 4月
- 株式会社公共経営・社会戦略研究所の協力を受け、SROI(社会的投資収益率)の測定を実施
- 6月
- 仙台市等との協働による「低所得世帯の子どものための学習サポート事業」が青葉区へ展開
- 8月
- 岩沼市との協働による生活困窮者自立促進支援モデル事業を開始
2015年
- 6月
- 仙台市等との協働による「低所得世帯の子どものための学習サポート事業」が仙台市全区へ拡大
- 7月
- 仙台駅東口にフリースクールを開設
2016年
- 6月
- 多賀城市にこども食堂を開設
- 10月
- アショカが運営を支援する「UBS Social Innovators 2016」のshortlistに日本で唯一選出
2017年
- 4月
- 宮城県、白石市との協働による学習支援事業を開始
仙台市と協働で高校中退予防・中退後支援事業を開始
- 7月
- 日本青年会議所「人間力大賞」にて会頭特別賞を受賞
塩竈市において公益財団法人地域創造基金さなぶりと協働で塩竈アフタースクール事業を受託
2018年
- 4月
- 宮城県との協働による北部圏域での学習・生活支援事業を開始
- 6月
- 宮城県、宮城県社会福祉協議会等との協働による子ども食堂立ち上げ支援事業を実施
2019年
- 4月
- アスイク保育園宮城野通駅前(企業主導型保育)を開園
仙台市子供相談支援センターとの協働による「ふれあい広場サテライト」を開始
2020年
- 4月
- アスイク保育園薬師堂前(仙台市認可小規模保育)を開園
指定管理者として仙台市荒井児童館の運営を開始
- 7月
- フードバンクプラアスを開始
- 10月
- 涌谷町との協働による支援対象児童等見守り強化事業(わくデリ)を開始
2021年
- 4月
- 岩沼市との協働によるひきこもり支援事業(ハッチいわぬま)を開始
ふれあい広場サテライトが仙台市の委託事業化
- 6月
- 本部事務所を移転
南部事務所を開設
仙台市との協働による支援対象児童等見守り強化事業を開始
- 7月
- 社会福祉法人明日育福祉会設立
事業報告書・決算書
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度